【コラム】上から目線で語れ山形

山形戦に行ってきた。2003年から比べると名称が変わっただけで、相変わらず周りはどかんどかんと山しか見えない。景色の美しさから言えば最高のスタジアムだ。ゴール裏からの試合は見えづらいったらないけど。

道の駅に貼られていた「歓迎。新潟サポーター」の張り紙、山形市や天童市のそこかしこにあふれる歓迎ムード。懐かしい空気である。これは2004年の新潟そのものだ。山形県民の新潟サポ熱烈歓迎ムードに気をよくしながらも、でも正直に言おう、「今はまだ、のんきだな山形」。

新潟がJ1に舞台を移した1年目のことだ。訪れたアウェーサポーターの言葉を思い出す。

「新潟サポーターはJ1の舞台に上がってきたことが嬉しくてしかたないのだろう。彼らが発する過剰なほどの歓迎ムードも理解できる。しかしこの舞台は甘くない。マイチームが目の前で浦和や鹿島に打ちのめされ、蹂躙される姿を見続けた時。あわや降格寸前となった時、それでも押し寄せてくる他サポーターに「ようこそ新潟へ」と言い続けられるのだろうか。今は歓迎ムード一色のビッグスワンの空気が数年後、どう変化しているのかがちょっと楽しみだ」

あれから5年が経過した。
余裕で鼻くそほじりながらプレーする相手に歯が立たない姿も、ホームなのに0-6で蹂躙されるのも見た。最終節までの胃の痛い残留争いも経験した。さて、今の新潟はどうなったのだろうか。あの当時のような、過剰なほどのホスピタリティは今も健在だろうか。

基本的にはアウェーサポーターを歓迎するムードを今も持っているし、それ自体を誇りにも思う。しかし04年のころとは質が変わってきている・・と、私は感じる。
単純な熱烈歓迎ではない。「食べていってくださいね、呑んでいってくださいね、観光していってくださいね。でも勝ち点は絶対にあげませんからね」という、ギラギラした目つきに変わっている・・ような気がするのだ。銭だけ置いていけやごるぁ。みたいな。あ、いや、極論ですけれど。

もちろん我々はよそ様の土地にケンカをしに行くのでも、戦争をしに行くのでもない。親切にされるのは嬉しいし、こちらも敬意をもって相手に接したい。その土地の美味いものを食し、観光し、温泉に入る。地元のおねえちゃんと仲良くなりたい人は、夜の町に繰り出すことだろう。

とはいえ目的はホームチームをけちょんけちょんに蹂躙し、オレンジ色の我々の目の前で相手を「参った。ごめんなさい」とひれ伏させることだ。そんな野望を抱いてやってくる連中に対し、満面の笑みで「ようこそいらっしゃいませ」は無いよなぁと思う。俺ら、おまえらのチームをけちょんけちょんに潰すために来ているんだぜ。

大歓迎してくれる道の駅のおばちゃんの笑顔をみながら、どこか心がちくちくと痛んだ。まあなんというか、このおばちゃんは山形県民ではあるけれど、心底のモンテサポではないのだろうなぁ。

評論家の95%(推定値)が最下位に予想した山形も、エンマサ(仮名)に最下位予想にされた新潟も、リーグ戦約三分の一が終わった現在まだ上位につけている。互いに来年もJ1で戦う確率は高そうだ。

山形ホーム初黒星は新潟が付けてやった。今後、赤い連中あたりが山形を蹂躙しに行くのだろう。今年だけでなく、おそらくは来年も。

新潟のくせに上から目線でえらそーなのは百も承知だが、今の熱烈歓迎ムードの山形が来年、そしてその先と、どうなっていくのか。ちょっと楽しみだ。 隣県同士なのだし、長く続くライバルになろうぜぇ。

コメント

  1. 匿名 より:

    アウェーに行くと
    選手紹介のアナウンスの声が小さかったり、めっちゃ早口だったりとそれなりの洗礼がある。

    その点アルビって優しい。
    「ようこそ!新潟へ!」
    とアナウンスされアウェーサポも拍子抜けするんじゃなかろうか?

    でも、そーいうアルビを誇りに思う。

    高速のSAや道の駅にいる新潟のおばちゃんも心底アルビサポではないだろうけどwアウェーサポさんに笑顔で歓迎してくれるコトでしょう。

  2. ジジイ より:

    あ?、この嫌みなサジ加減。

    4号だろうなぁ?。と思いながら読んだけど
    やっぱり4号だった。嫌な奴w

  3. 4号ファン より:

    えー、4号さんってそういうキャラなんですか?
    4号さんの記事、結構好きなんですがw