1999.09.18 第27節 MatchReport 新潟×山形

1999年9月18日(土)14:00キックオフ
於 新潟市陸上競技場
アルビレックス新潟 対 モンテディオ山形 ● 1-3

 
 今日は珍しく1時間前にスタンド入り。そしてがくぜんとする。全然、観客が入ってない。これは初の1000人台、もしくは1000人を割ってしまうのではないか。ゴール裏も人が少ない。
 選手がピッチでの練習を始める。アルビレックスコールをやるものの全然聞こえない。それもそのはず、この時点でゴール裏の人数は選手の数と同じくらいしかいない。雨、テレビ放送、原因はいろいろあるだろうが、いくらなんでも少なすぎる。
 なんとかポンチョのおかげでオレンジっぽくなっていたかもしれないが、観客、特にゴール裏の人不足は深刻だ。鳥栖、大分と連勝しててもダメなのか。

 なんとかスタメン発表までにはそこそこの人数がゴール裏へ集まる。GKは木寺、DFは木沢、セルジオ、高橋、藤田。中盤は秋葉、瀬戸、リカルド、式田、FWはサウロ、シンゴ。サブは吉原、柴、筒井、水越、鳴尾。
 セルジオがようやく復帰。練習時ではすこし左足をひきずっていたが大丈夫なんだろうか。出場停止の中野の代役は藤田。そして式田が3試合連続のスタメンで水越がサブ。水越がいないと木沢が上がれないし、前線へ飛び出す選手がいなくなるから少々不安。
 そしてキックオフを白鳥の湖を歌いながら待つ。おかしい。人が少ないからしょうがないんだけど声が全然小さい。アウエーの山形の方が声が大きい気がする。

 そしてキックオフ。今日のフォーメーションは最初から2トップ、4ー4ー2でいくらしい。シンゴ、久々のFW復帰。さあ、ドリブル突破を見せてくれ。しかし、サウロもシンゴも動きが悪い。ボールをうけられるポジショニングができない。DFラインの裏へ走ることもしない。
 中盤は中盤で5人でやってたときよりは流動的にポジションチェンジをしてボールをまわしているが、誰も前線へ飛び出さず、ただまわしているだけ。そしてミスで自滅し、ボールを山形に奪われる。
 山形もどうもピリッとせず、なかなかシュートまでもっていけない。お互い、攻め手がなかなかない状態。真下が何度もオフサイドにかかり、チャンスをつぶしている。
 前半唯一のチャンスはリカルドから左を上がっていた藤田がダイレクトでセンタリング。そこをシンゴがフリーで走り込んでシュート。苦手の右足だったからだろうか、シュートは大きくワクをそれる。

 セルジオのケガは本当に試合にでれるくらいに治っているのだろうか。かなり足をひきずっている。セルジオがドリブル突破をはかったところを山形の選手がチェック。左足をおさえて、倒れ込むセルジオ。もう立てないと思ったのか、ボールを腕で抱え込みわざとハンドを犯し、ゲームを中断させる。無理だ。柴に交代してくれ。ベンチでは柴があわててアップに走っている。見れば分かるじゃないか、セルジオは出れる状態じゃない。せめて柴だけでも常時アップさせといてくれ。
 非常にまったりとした雰囲気のまま、前半終了。ゴール裏からもっと選手をあおってあげたいが、残念ながら試合の雰囲気にのまれて、ゴール裏もまったりとしてきている。声も少ない。山形の応援に完全に負けている。

 ハーフタイム。5人の選手がピッチで練習している。つまり後半最初からの交代はないということ。本当にそれでいいのか、前半から気迫の見えない選手を交代させないなんて。選手交代以外で士気をあげられるのか?セルジオは本当に大丈夫なのか。前半からセルジオが倒れてもセルジオコールはしない。もうこっちから見ても限界だって分かってるから交代してくれという意味を込めてセルジオコールの封印だ。

 後半が始まる。あいかわらず、ダラダラとした試合。両チーム、ミスが多く、チャンスになりそうなんだけどそれもミスでつぶすという展開。つまりどっちにもチャンスはあったのに。後半15分過ぎにカウンターを食らう。秋葉がボールをチェックしに立ちはだかるが、抜かれた。まずい。独走する山形の選手。シュート。木寺がなんとか弾いたがそこを押し込まれる。先制された。それより独走されてもちゃんと戻らない選手と戻れないセルジオを交代させない監督に腹が立つ。

 ようやく監督が動く。しかし交代準備しているのは鳴尾と水越。柴ではない。いいのか。このままじゃ追加点取られちゃうぞ。なかなかプレーが切れず、交代ができない。
 山形の選手が右サイドからクロスをいれる。やばい。フリーだ。トラップしてからシュートまで大分時間があったような気がした。しかし詰められないDF陣。シュートがゴールの天井に突き刺さり、2点目。ここでようやくサウロに代わって鳴尾、式田に代わって水越が入る。遅い。遅すぎる。
 残り時間は25分弱。同点にするのは無理ではないが、難しいことには間違いない。しかもセルジオはまだ交代していない。ここでセルジオに無理をさせる必要があるのか。監督の考えが分からない。

 後半25分過ぎ、ようやくセルジオが交代。柴が入る。ここ2試合、柴と高橋のCBコンビで完封している。これなら追加点はとられないだろう。しかし甘かった。山形、右サイドからのセンタリング、アルビの選手は戻ってはいるものの人を捕まえていない。ただ戻っているだけ。ヤバい。センタリングに柴がかろうじて触る。クリアが不完全というより、バウテルへの絶好のアシストになってしまった。バウテルが蹴り込み、3点目。

 3点差。残り時間を考えると絶望的だ。ここでやっとアルビの選手が思い出したように攻め始める。遅い。遅すぎる。秋葉が中盤でボールをカット。そしてドリブルでそのまま突破をはかる。決して華麗とはいえないが、なんとか突破してゴール前、フリーのシンゴへパス。これをシンゴがボールを良く見てチップキックで軽くうかしてゴール。1点返した。残り時間15分。40分までにもう1点とれればなんとかなるかもしれない。
 ここから木沢が攻め上がりをみせ、鳴尾がDFとうまく体をいれかえて突破をはかる。しかしシュートまで持っていけない。CKも精度を欠き、チャンスを作れない。結局、チャンスらしいチャンスは相手のクリアミスからの鳴尾のボレーシュートぐらい。試合終了。完敗。

 今回ははっきり言って情けなかった。3点取られてからあせって攻めてもダメなんだ。最初から攻める気を見せて欲しかった。そして交代もいまいち遅かったような気がする。今日の試合、すべてが遅すぎた。これに尽きる。

【採点と寸評】

GK #1 木寺 5.0
1点目はシュートを弾いたところを押し込まれた形だったが、ここは最低でも正面ではなくサイドに弾くべきだった。結果として数少ないワクにきたシュートのほとんどがゴールに結びついてしまったことは大きな反省点。チームの調子がまったく上がらなかった前半に味方を鼓舞する姿も見られず。

DF #2 木沢 5.0
3点目を取られてから攻撃に参加するようでは遅すぎる。式田が交代するまでほとんど攻め上がる姿が見られなかった。こぼれ球への反応も遅く、集中してない時間帯が長かった。

DF #3 セルジオ 4.0
あきらかにケガでプレーできる状態ではないのに交代を申し出なかった。1点目、2点目とも満足にボールを追えず、結果的に失点の要因になっていた。左足をかばうあまり最終ラインでのパスまわしでも右足しか使えず、中盤へつなぐことができなかった。

DF #14 高橋 5.5
オフサイドトラップを多用して真下を抑えることは成功。しかし、ファーサイドへのマークが徹底されてない。2点目は典型的な新潟の失点の形。フィードは丁寧でミスはなかった。

DF #5 藤田 5.0
前半は攻め上がりのタイミングもよく、攻撃にうまくからんでいたが、守備面でミスが多かった。特にボールを奪ってからミスパスでボールを敵に渡してしまったことが何回かあった。

MF #22 秋葉 6.0
執拗に中盤でボールを追いかけ回し、常に相手にプレッシャーを与え続けた。しかしパスミスも多く、攻撃にはつなげないことが多かった。鈴木のゴールのアシストとなったドリブルは評価したい。

MF #7 瀬戸 5.5
後半途中からFWに入るなど攻撃重視のプレー。しかし選手交代するまで、FWの動きが少なかったうえ、中盤から前線へ飛び出す選手もおらず、スルーパスがほとんどだせなかった。

MF #9 リカルド 5.5
今までに比べ、運動量は増えたが決定的な仕事ができなくなってきている。瀬戸と同じく、受け手がいないためパスが出せず、持ち過ぎの場面が目立った。FKはいままでと違い、パワーシュートを見せたが、CKは精度が低く、ニアに低く入ってDFに簡単にクリアされる場面が多かった。

MF #24 式田 6.0
運動量が多く、よくボールを追っているが、前線へ飛び出すスピード、突破力の不足で攻撃にはあまりからめず。中盤でのパスミスも多かった。後半のヘディングシュートはフリーなのだからワクに入れて欲しかった。

FW #10 サウロ 5.0
シュートが打てず、ポストになれず、キープもできなかった。いつも以上に運動量が少なく、ボールを引き出す動きもできなかった。

FW #17 鈴木 4.5
唯一の得点者ではあるが、全体的にみるととてもミスが多かった。前半の藤田からのセンタリングをフリー状態でシュートミス。ドリブル突破を試み、転倒。前線ではっていられず、中途半端なポジショニングで攻撃の起点になれていなかった。

MF #6 水越 6.5
交代で入ってから縦横無尽に走り回り、攻撃の起点となる。木沢をうまくフォローし、オーバーラップを誘い、自らドリブル突破をねらっていた。

FW #11 鳴尾 6.0
中盤からボールをうまく引き出し、何回かチャンスを作るもののシュートまで持っていけなかった。唯一のシュートもワクから外れた。

DF #4 柴 5.5
右サイドからドリブル突破をはかるなど攻撃にうまく参加していたが、守備面でミスが多く、3点目のクリアミスは致命的。体勢が悪かったら無理に前にクリアを狙わず、コーナーキックへ逃げる判断をしてほしかった。

監督 永井 3.5
セルジオのスタメンから判断ミス。全然ケガが完治してないうえに後半25分まで交代させなかった理由が分からない。鳴尾、水越の投入も遅く、すべてが後手にまわっていた。