2006.03.06 意外と深い「新潟に生きる」

 どーも。俺です。
 
 昨年浅妻さんが怒涛の勢いで書いていたサポーターコラムですが、今年は複数メンバーによるリレー形式で一年間書いていくことになりました。書き手によってコラムの性質、方向性は異なるだろうけど、異なる着眼点でサッカーを見ていくのもまたサッカーの楽しみのひとつ。今年のこの試みを読者の皆さんとより良いものに育てていきたいと思っています。

 ということでやはり触れなければならないのが昨日の開幕戦。上記の書き出しで分かると思うけどできれば触れたくなかった(笑)。多分、新潟至上最も点差の離れた試合がこの日の川崎戦で、昨年の鹿島戦(2-7)、広島戦(0-5)、そして2000年の浦和戦(1-5:得点も相手のオウンゴール)を超える最悪の出だしとなってしまった。開幕前から小耳に挟んでいた通り、新潟はマイボールのチームに変っていた。この決断には俺は大いに賛成したい。思えば反町監督も就任当初は2トップ+2ウイング。そして時にはサイドバックも攻撃に絡むスリリングなサッカーを目指していた。就任最初の試合からゴリゴリのカウンターサッカーを目指されたら観客の面白さも半減だろう。

 また話がそれた(笑)。昨日の試合では幸治郎(海本)は徹底的にねらわれていた。前半、マルコンは自由にクロスを入れまくり、気合いを入れて仕切りなおした後半はあざ笑うかのように逆サイドから(仙台時代からの因縁のある)森にクロスを入れられて0-3。2点までは同じサッカーで押し通せたが、この時点で前がかりなサッカーに変えざるを得なくなってしまった。サイドからクロスを入れてくるチームに対してサイドバックが穴を作ってしまえばあの結果は当然だろう。

 その穴を作ってしまった原因は2トップにもある。この日はエジミウソン、矢野ともにできが最悪でまったくボールをキープできなかった。永田、ファビがいない状態でこれだけボールを回せるのだから、このふたりが帰ってくればそれこそ相手の攻撃を半減させるような圧力のある攻撃ができるはずだ。まずはそのために、FWふたりがきちんとボールをキープすることが必要。さて、こんなことはプロの選手、プロの監督ならすべて分かっていること。僕が書いている相手はもちろん読者であるサポーターだ。実際この日の内容は点差ほど酷いものではなく、見せてしまった欠点だって十分対応可能な範囲内だと思う。ところが、この結果をまともに受けてしまっている人が多すぎる(ま、当たり前っちゃ当たり前だが…)。

 この状況を少しでも好転させるためにできることはやはり応援しかない。試合中、矢野、エジミウソンが相手のマークに苛立っていたら「頑張れ」と声援を、そして拍手を。競り合いに負け、凹んでいるようならばもっと大きな声援を送らなければいけない。このチームを愛し、救ってあげられるのは俺達だけなのだ。「新潟に生きる」の精神で長い目で見てやろう。(うむ)来週はいよいよホーム開幕。冷静に考えると第2節の状態は昨年と一緒(笑)。

 失点がちょこっと増えただけだ。開幕戦の結果を受けて力みまくっていると思われる我がチームの方の力を抜かせ、満員のスタジアムでプレーできる喜びを感じさせる雰囲気をみんなで作っていくべきだろう。その共同作業が上手くいけば、試合はきっと面白くなる。試合後、勝利した新潟スタジアムの雰囲気に酔いしれた監督や選手達がみかづきのイタリアンを食いながら「新潟に来て良かった」と思ってくれたら最高だ。全然関係ないが「新潟に生きる」とまで言うならイタリアンは食っとくべきだろう。そして僕らもあのソフトな麺を食いながら気持ちを切り替えよう。次の試合はもうすぐだ。

2006年3月6日 浜崎 一

PROFILE of 浜崎 一はまざき はじめ
1977年生まれ。神奈川県出身。1999年、新潟大学在学中にJ2に昇格したアルビレックスに出会う。当時のキャプテン木澤選手のクロスに感動しスタジアムに通い、2000年からはゴール裏で観戦。選手のプレーをよく見る現在のゴール裏の流れを作った。29歳の今も現役の県リーガーとして活躍?中。