2006.11.06 良い子の新潟スタジアム

 久しぶりにJリーグのない週末かと思ったら、天皇杯に女子サッカーと話題に事欠かない新潟。しかも女子チームはL1昇格! 来年は新発田に澤選手や川上選手が来るわけで、さらにレベルの高い試合を見ることができるのが素直にうれしい。

 しかし、楽しみであると同時に不安も当然山盛り。チームとしての実力ももちろんなんだけど、もっと心配なのはスタジアム。せっかく女子=五十公野というイメージがついてきたのに、あのホーム最終戦の混雑っぷりを見ると、「やっぱり来年は市陸かなぁ」と思ってしまう。新発田在住の人たちと話をすると「おらぁ、男子より女子のほうを応援してるよ」なんて人もいて、ローカルな範囲の「地域密着」ができている。なだけに個人的には来年も五十公野を使ってほしいなと思っているのだ(一回しか行ったことないけど)。

 というわけで、何度も行っているセイゴローに話しを戻そう。セイゴローが作られた目的ってのは、もちろんひとつはW杯。しかしもうひとつの目的は2009年新潟国体。つまりアルビレックス新潟が目的ではなく、僕ら観客から見ると「もうちょい何とかしてよ」ってポイントがいくつもある。今回は勝手ながら僕の目線からそのポイントを語ってみたい。

 セイゴローと他のスタジアムを比べた場合、一番の違いはセクターフェンスでコンコースが完全に区切られてしまっていることだ。トラブルを避けるためアウェイ側を隔離しているところはあっても、ホームのサポーターまで区切っているスタジアムはなかなかない。これはおそらくセイゴローの構造がネックになっていると思われる。セイゴローはコンコースとスタジアム内が別れておらず、スタジアム内でチケットチェックをすることが非常に困難な作りになっているからだ。味スタなんかは騒音対策も兼ねて、このへん非常にうまく作られていて、コンコースからスタジアムに入るたびにチケットチェックを求められる。

 次に売店設備。ドイツW杯で作られてた新スタジアムのなかには、スタジアムの地下に巨大ビールタンクがあって、それが売店からジャンジャン出ちゃう作りになっているスタジアムなんかもある。さすがはビールの国。ひるがえって我らがセイゴローはどうか。なんと水すらも出ない売店もあったりする(笑)。これが僕らが「最高!」と言っているスタジアムの現状でもある。

 本当はもっともっとたくさんあるんだけど、文字数の関係で今回はこのふたつ。当然セイゴローは県立新潟スタジアムなわけで、あのスタジアムに手を加えるとなると、「県民の意思」が最優先されるべきだと思う。そして、最もあのスタジアムを利用している県民は誰か? それは僕ら、アルビレックス新潟のサポーターなんじゃないかな? もちろん上記二点を解決するだけでも、それなりに税金がかかっちゃうんだけど、新潟でセイゴローほど有名で、セイゴローほど多くの人に有効利用されている公共施設って他にないと思う。愛するスタジアムがさらに便利で、利用者にとって良いものになるようにちょっとずつでも改善していってほしい。

 泉田さん!新潟のスポーツ観戦文化のために一肌脱いでください!お願いします!(ついでにNスタンドの椅子も取っ払っちゃってください!)。

2006年11月6日 20時10分 浜崎 一

PROFILE of 浜崎 一
はまざき はじめ 1977年生まれ。神奈川県出身。1999年、新潟大学在学中にJ2に昇格したアルビレックスに出会う。当時のキャプテン木澤選手のクロスに感動しスタジアムに通い、2000年からはゴール裏で観戦。選手のプレーをよく見る現在のゴール裏の流れを作った。29歳の今も現役の県リーガーとして活躍?中。