2006.04.03 燃えろ新潟 燃えろ清五郎

 どーも。俺です。

 って事でリレーコラムも一周して戻ってきた。今年は浜崎、水野、岡田、篠崎の4人で回しながら年に3回ほどジョーカーで意外な人物が入ってくる事になるのでお楽しみに。

 さて、冷静な書き出しで始めたけど、試合を思い出すとやはり煮えくり返ってくるものがある。笛がなった瞬間のみんなの気持ちは生前の優作のキメ台詞、「なんじゃこりゃぁぁぁ~~~~!!!!!!!」っと叫んだアレだろう。(優作違い)

 ナビスコカップ清水戦の試合でエジミウソン、勲を失ったなか、替わりに入った中原、アトムは本当に良くやっていた。アトムは昨年のプレーでランニング、ドリブル、ワンタッチプレー等プロのレベルでやれる事はある程度分かっていたけど、驚きだったのは中原だ。スピード、ジャンプの高さがあるとは聞いていたが、しっかりと体を入れたポストプレーや先制ゴールで見せたゴール前のしなやかな動きはFWという花のあるポジションに相応しいプレーだった。エジミウソンの離脱によりしばらくは貴章とふたりでコンビを組む事になると思うけど、泥臭くチェックをし強引に体を入れる貴章とコンビプレーも熟成されれば可能性は大いにあるのではないだろうか。

 この日の新潟は元ガスの梅山とそのガスを首になり神田先生とポジションを争った光のふたりがサイドに張り出してピッチを広く使い、寺川がボールを左右にコントロールするというJ2時代から見てきた人間にはたまらないサッカー。広島の停滞しきったサッカーも手伝いながら、手負いの新潟は本当に良く頑張ったと思う。

 そんななかでアレだ。アレ。事務的に「1対1で引き分け」を伝えるテレビ、ラジオの内容に「オイオイ! お前等地元メディアだろ!何処見てるんだ!」と軽く突っ込みながらあのシーンを思い出す。いやいや、確かに引っ張ってるよ。だけどさ、アレ取るなら他にも取るところあるだろ。さすがにあの時間帯でPKはねーだろ。

 燃えろヒロシ。頑張れヒロシ。思えば、2001年秋の京都戦で野沢に成長するチャンスを与えてくれたのもやっぱり優作だった。ビッグなプレーヤになれよ。ヒロシ。ヘディングが強いぞ。うんうん。

 さて、今週2試合でセイゴローに集まったのは「僅か」6万人。ゴール裏も余裕があって、いわゆる「観光客」がいない分だけ熱気は濃かったかもしれない。人数は減っても声量は減らないので、はっきり言って応援もしやすかった。

 だけどやはり満員のバックスタンド、メインスタンド、Sスタンドの中でプレーをする方が選手のあと押しになるのは間違いないと思う。選手に対する一番の餌は観客全員が織り成す怒涛のような喚声だ。チームを勝たせたかったらセイゴローはもっと燃える必要がある。スタジアムに来る全員で、もっと濃密な空間を作り上げよう。

 最後にもうひとつ。新潟で「燃えろ」と言ったら船越優蔵は外せない。練習でも試合でも最も声を出し、最も泥臭い仕事をするこの男が2度のアキレス腱断裂を乗り越えチームに合流寸前まで来ている。噂で聞くに半年契約という話だが、まさかここで契約打ち切りなんてことはないだろう。2003年、2004年とチームを救ったこの男の復帰はもうすぐなのだ。燃えろ船越。

2006年4月3日 浜崎 一

PROFILE of 浜崎 一
はまざき はじめ 1977年生まれ。神奈川県出身。1999年、新潟大学在学中にJ2に昇格したアルビレックスに出会う。当時のキャプテン木澤選手のクロスに感動しスタジアムに通い、2000年からはゴール裏で観戦。選手のプレーをよく見る現在のゴール裏の流れを作った。29歳の今も現役の県リーガーとして活躍?中。