2007.04.23 11月3日、国立競技場でオレオを食らう

 今年、アルビレックスには「タイトル」を獲って欲しいと本気で思っている。第7節を終え、6位に付けているのは期待以上の成績だ。まあ、1試合落とした時点で状況は一変してしまうのだろうけど、試合内容も悪くない今年のチームには過度の期待も重荷にはならないだろう。

 さて、ナビスコ杯はどうだ。

 こっちの方が、分があると読んでみるが、ホントのところどうなんでしょう・・。5月9日甲府戦、5月23日名古屋戦の2ゲームを残してはいるが、「これって、行けちゃうんじゃないの~!」と確信したくなる、いやなった。ナビスコ杯でのアルビレックス・国立進出度はかなり高いと予想。これをナビスコ杯の常連、赤いチームと黄色のチーム関係者に話してみたところ「アルビレックスには勝ち残って欲しいよね~」と暖かいエールを頂いた。頑張ってるもんね、見てる人は見てるよね、なんて素敵なお話ではないのだが・・・。

 今年のナビスコ杯、予選各グループではレギュラーシーズンに苦戦しているチームが首位を走るという春の珍事が真っ盛りで、ナビスコ杯関係者はヤキモキしているらしい。商業的に考えれば、この赤いチームは外したくないところ。黄色も3連覇へのタイトルレコードを考えると、ドラマティックで捨てたモンじゃない。しかし、シナリオ通りにいかないのがサッカーの醍醐味なんですな、だからショボショボってことも・・・、もちろんある。

 アルビレックス新潟にラブコールが送られる理由はお解かりのように、サポーター力だ。決勝トーナメントは一発勝負ということもあり、チームを愛するサポーターにはこれ以上力の入るゲームもない。勝ち進めばそのテンションは最大級のパワーとなり、連鎖は止まらないだろう。国立に駒が進めば、新潟から数万人が東京へやってくる。信濃町のジョン万次郎がどうなるか心配ではあるが、ファイナル応援・デビューは凄いことになる!!

 「ほんと凄いよね!」なんてアルビ・サポーターをモチアゲル赤と黄色だが、本音はアルビレックス新潟の力量に疑問を持っているらしく、必ず失速すると言い切った。それは選手層の薄さと、ポテンシャルにあると明確な指摘をする。確かに選手層には不安を感じるが、黄色からは言われたくなかったなぁ・・。ヤングの活躍が眩しい黄色ではあるが迷走中なのはいなめないだろうに、ぷっ。

 ポテンシャルを挙げる理由としては、彼らが感じるアルビレックスの印象は「こじんまり感」。今まで代表級の選手がいなかったことも手伝い、イメージからか並のチームというカテゴリーに位置するらしい。「戦術がパッとしない」とまで言う意味は、お地味ね~ッてことなのかっ! まったく腹立たしい話ではあるが、私もちょっと引っかかることがある。チームは毎年、目標を控えめに7位だ、8位だと言っているが、その発言の真意は不明だ。今までがこんなもんでしたのでこれぐらいで・・・ということなのか。中途半端すぎませんか・・という意見はなかったのか、削除されたのか。あまりにも生々しくて生活感さえ漂うこの感じは、まるで部屋干しの洗濯物みたいだな。

 矢野選手がA代表に選考され、河原・田中亜土夢選手がU-20に定着した今シーズン、チームは確実にアゲアゲだ。この流れでレギュラーシーズンもしかりだが、今年はナビスコ杯にその名を刻んで欲しい。どうしても!

 結果的に「運が良かったよね」でもオール・オーケー。国立競技場という大舞台、これはサポーターにとっても晴れの舞台であるわけだから、チームの中から「俺が国立へ連れて行ってやる」くらいのビッグマウスが登場しても許されるだろう。そろそろ「天下取り」宣言をしてもおかしくないし、サポーターも一段上のステージへ昇格する時期を迎えていると思う。なんでんかんでん言っても「タイトル獲得」、これ以上のポテンシャルはないのだから。

 決勝戦に配られるオレオやチップス・アホイを片手にアルビレックス新潟を応援したいと真剣に考えている。ホント現実になったらチーズ・ビッツを選手入場時に花吹雪のように撒き散らし、拾い、食べたい。まだ4月なのに・・・。春の陽射はここちいいもの、やはり部屋干しはいただけないのだ。

2007年4月23日 18時31分 小早川 史子

PROFILE of 小早川 史子(こばやかわ ふみこ)
「これだけのことを、本とか何かに残しましょうよ。」と彼女がフッと言ったのが、2003年に発売された「ニイガタ現象」の制作の始まり。ソフトな外見に似合わず、いつも大正解をピンポイントでズバリ言い放つ預言者のようなお方。このコラムでの「ナビスコファイナル進出」も預言が現実となるのか。帝釈天で産湯につかった親子3代東京生まれの江戸っ子サポーター。落語(春風亭昇太)と6大学野球が大好き。