リレーコラムと言う事で第5週目に登場です。男・船越優蔵をテーマに書こうと心に決めていたところ、なんとタイミング良く、Xdayと噂されたサテライトゲームがあるではないですか。もっとも、「なんて俺思いのでかい奴!」と思ったのも束の間、出場はあっさり回避されちゃったんですけど・・・・・。
なんでも、本人は出場を熱望してましたが、今回は断念されたみたいです。彼は契約が半年だとの噂が流れていますが、もし仮にそうだとしても、昨日の試合に出ようが出まいが大勢に影響は無く、フロントの中では契約を延長するか満了するかはほぼ決まっているのでしょう(くどいようですが仮に半年契約だったとしたらの話だが・・・)。
とは言いつつも、せっかくなんで僕から見た彼、船越優蔵と、その彼が出ようが出まいが見に行った28日のサテライトVS山形戦の2本立てで話を進めて行きたいと思います。
奇しくも昨年5月28日のナビスコ杯VS大宮戦でアキレス腱断裂。ビックスワンで倒れこむ優蔵を生で見ていました。「もしかして!」と戦慄が走りましたが、試合終了後、悪夢が現実に変わりました。僕自身も4年前にアキレス腱断裂を経験しており、その倒れ方から尋常じゃない何かを感じていましたが、まさかの出来事でした。
優蔵は生業がサッカー、しかも2回目、本人のショックは計り知れないものがあったと思います。医務室に運ばれる彼は涙していたと伝えられていました。当然痛さからではなく切なさや絶望感からだった事でしょう。入院当初はその落胆も激しかったようですが、日が経つにつれ元気を取り戻し、精神的にも落ち着いてきたのでしょう。サポーターからのお見舞いや励ましメールが届き、「この恩返しは絶対ピッチの上でします」という言葉が報道されたときはとてもうれしかったことを覚えています。みんなが心配して優蔵を励ました、これは彼の人格だからこそでしょう。
後輩思いで先輩を敬う。律儀な男です。不器用と言えば不器用だと思いますが、そんな彼だから愛されるんでしょう。彼がピッチを去って早1年。色々な意味で感慨深い日だったので、尚のこと出場したかったのでしょうが、焦ることなく、しかし1日も早くピッチに戻って、その元気な姿で優蔵流の恩返しを見せてもらいたいものです。
勇姿を見られないのは残念でしたが初サテライト観戦を満喫してきました。
試合開始5分ぐらいに到着。思いのほか駐車場もあっさり確保出来ました。噂された優蔵やエジミウソンの復帰がなくなったとの情報により、お客さんの入りも落ち着いたのかなと思いきや、正面に行くとメインスタンド満席の看板が。さらに、バックの芝生に回るとたくさんのサポーターで見る場所が確保出来ない! 想像以上に駐車場のキャパってあるんですね。それにしても優蔵、エジ参戦で、天気も良かったらどれだけ人が入ったんだろうと、新潟サポーターのバイタリティーを改めて感じさせられました。
試合の方はと申しますと、人それぞれ感じ方が違うと思いますが僕が思った事を述べます。覇気が感じられなかったように感じました。皆頑張っているのだろうが、やはり昨日はアピールの場だと思います。トップに上がる為にもっと泥臭くやっているのだとばかり思ってましたが、僕には感じられませんでした。
手を抜いてる選手なんているはずが無いのは承知です。100%の力でやってるんでしょうが、出来ることなら120%の力を発揮して欲しい、ましてやあんなにお客さんが来てくれてるのだから。幸治郎や青野なんかは前線と息が合わず、もどかしそうにイライラプレーしてるようにも見えましたが、トップ常連組が引っ張らなきゃと思いました。
幸聖・大谷・栗原の3選手、今期これだけトップチームは選手を入れ替えてる中で1度も呼ばれてないんだから、もっとがむしゃらに行ってほしかったです。足がつるまで走るとか。それだって立派なアピールじゃないかなと。
プレー云々はともかくとしても健太郎からは気持ちが伝わってきました。野沢も腐る事無く自分のパフォーマンスを発揮していたように思います。喜多は怪我明けなんでしょう、慎重に確かめるようにプレーしていたんじゃないでしょうか。各人モチベーションが違う中での戦いなので、難しいのだなサテライトは、と思いましたが、だからこそ個々が力を出し切って多少わがままなプレーでも闘志を見せて欲しいものです。
怪我で出たくても出れない選手もいるわけだから、体が調子良ければアタックですよアタック 。なんて勝手な事を述べて終わりにしたいと思いますが、コラムと言うよりはなんなんですかね・・・他の人とは違うテイストってことで勘弁してください。また頑張ります。
あっ三田光のボランチはまぁまぁでしたよ。トップの試合より活き活きしてました。
2006年5月29日 西塚 章仁
PROFILE of 西塚 章仁
にしづか あきひと 1974年生まれ。新潟市出身。小学校よりサッカーを始め、新潟工業時代には川口信男(FC東京)とともに全国大会出場を果たす。現在も現役プレーヤーとして活躍する傍ら、レディース、ジュニア、さらにはフットサルの普及に努めるなど幅広く活躍中。新潟市内で経営するスポーツショップにはアルビレックスの選手もプライベートで多く足を運び、親交も深い。