ウチの結婚記念日ということで、サッカーのない週末をいただき(勿論嘘です)、5/3の柏戦以降自分を悩まし続け、サポーターの一部に蔓延したカゼを完治させるべく(先日咳のし過ぎでめまいを起こして倒れました)、ゆっくり休んだ6月頭。さぞかし選手にとっては、そんな自分とは比べものにならない位の“恵みの休暇”になっただろう。
休暇前のアウェイ磐田、そして先日のホームの神戸戦ときっちり結果を出して現在4位、そして丁度2カ月ぶりに得失点差がプラスになった。
去年、ホームで初めて配布されたAlbiWAYを読んだとおぼしき方々から、時々バスについて聞かれることがあるので今回はちょっとその話を。とは言っても別にウルトラCがある訳でもなく、そもそも考え方が、“みんな得しているけど誰も儲かってない”ってことなんで、ただ経費を割っているだけで、その辺は特別なことは何もない。だから勿論安くスタジアムに行ける訳だし、1試合にかける経費が安くすめば、今までより更に沢山の試合が見れるって計算だ。更には初めて行く場合だって、連れがいれば行きやすいのは間違いない。アウェイになれば尚更。
と、最初は遠いということを、割とネガティブに捉えて、安く、とか仲間と一緒に、って単に交通手段として考えてたのだが、ある日バスのなかの雰囲気見てふと思ったのは、参加者(の多分全員)が、試合とは別にこのバスのなかの空間を楽しんでいるんじゃないかということ。簡単に言っちゃえば、大人の遠足みたいなもんだなって思った。
自分は残念ながら、無口で言いたいことの半分も言えない性格なので、そういう点では貢献できてないのだが、バスに乗る人は割と濃いキャラの人が多く、基本的に話題にはこと欠かない。酒も飲めるし、行きはその日の試合の予習もみんなでできる。自分達のバスは、抽選や席取りが目的ではなく、ビッグスワンでは席はみんなバラバラ。帰りはそれぞれ観ていた席なりの観戦の感想など言い合ったり。勿論サッカー以外の話も多い。とにかく楽しい。
とは言っても、気を付けなきゃいけないなってことがふたつ。まずはバス会社さんの完全な企画もののツアーは別として、自分達で仕立てる場合は、お金出してただ乗るってだけじゃいけない。例えば自分達の場合、バスの提供者、運転手、幹事が基本的に別々の人だし、幹事にすべて任せるということもない。特にアウェイはルート、出発時間、グルメ、温泉情報なども加味して、幹事には分かる情報があったら伝える(それをときにダメ出しとも言うが)。勿論1回や2回乗った人にそんなこと言うのは無理だが、行程を把握している人が多ければ多い程、不慮の事態に遭遇したときの対処が早いしスムーズだ。“自分のバス”って意識があれば人数だって勿論集まりやすい。大人の遠足だから段取りも楽しみのひとつにしたい。
もうひとつは、先日自分達の仲間から“静脈血栓症”、いわゆる“エコノミークラス症候群”にかかってしまった人を出してしまった。サッカーファンには2002年の日韓W杯直前に高原直泰がかかったことで知っている人も多いと思うが、バス、自走問わず、すべてのサポに気を付けて頂きたい。
彼のお見舞いに行った際、魚沼に倅さんがサッカーで県の高校選抜に選ばれている人がいるのだが、偶然同じく見舞いに来ていたその人に会った。その倅さんがブラジル遠征に行く際、ストッキング、簡単に言うと、医療用の着圧ソックスみたいな物と、ペットボトルの水が支給されたと言う。入院中の本人にしてみれば、お見舞いに来て言わないでもっと早く教えてくれよって話なんだが、こちらとしては早速病院の売店で購入(足首、ふくらはぎ、腿のサイズを測らなければいけない)し、磐田行きのバスのなかで履いてみた。
結論から言うと、効果はすばらしい。同乗の仲間達に聞くとそれなりに足がむくんでいるということだったが、自分はそんな兆候はまったく見られなかった。磐田は距離的に関西アウェイとかわらない。そのバス移動で足のむくみが見られなかったのは自分でも驚きだ。
但し問題は見た目だ。その白い色と足の付け根までの長さと相まって、自分が別の変な趣味を持っているのかと錯覚するが、(そしてその隙間から覗くスネ毛を見るとさらにキモい)そこはもう、命との引き換えだ、思い切って我慢しよう。女性用には“それなりのメーカー”(←ここ凄く大事)の着圧ソックスならかなりの効果が得られる様だ。
今回の血栓は腿の裏にできたということもあって、命に影響は無かったが(とはいえ2週間の入院を強いられた)、場所によっては命取りだ。バスは僕らをどこにでも連れてってくれるが、乗る立場としては水分補給と適度な運動も含めて、よい準備をして楽しい遠足にしたい。無事家に帰るまでが遠足だ。
2007年6月11日 14時53分 村山 友康
PROFILE of 村山 友康(むらやま ともやす)
1967年生まれ。十日町市出身。神田先生が新潟に帰って来たということで、市陸で初観戦。元々浦佐の温泉旅館”てじまや”の主人とその周辺の人達が応援に出かけるために出していたバスを他人である村山が途中からバスジャックに成功。通称「魚沼バス」としてプロデュースし、アルビの観客動員に貢献している。ちょっと堅気には見えない顔をしているのが難点だが、魚沼周辺でアルビの友達を作りたい人は勇気を持って話しかけてみよう。(浜崎一さんより)