磐田戦のあり得ないような点差で大敗の後、1対3で名古屋に負け。京都、C大阪が勝って、次に対戦する甲府に順位で抜かれ、いよいよ降格ラインがうっすら見えてきた。考えたくないが、やはりここがウチの定位置なのだろうか。とは言えネガティブに考えたくないし、だからといってポジティブにもなれない。微妙で揺れ動く乙女心、もといサポーター心だ。
磐田も名古屋も現地で見ることが出来たが、失点はヨコからのクロスが多い。ファーに合わされニアを抑えられない。そして、中央へのタテに早い攻撃も止められない・・・。
うーん、全然ダメじゃん。とにかくマークし切れず失点してしまう。反町前監督が「ボールは気持ちの強い方にこぼれる」と言っていたが、気持ちで競っていないのだからこぼれようがない。見ている僕には気持ちがまったく感じられないのだ。とにかく、戦術的にも精神的にもDF陣の立て直しが急務だろう。
その両チーム(磐田・名古屋)もチームとして別格のデキかというと、決してそうは見えなかった。順位が示す通り両チームとも今の状態はよくない。攻撃面では新潟の方がよい部分もあった。しかし、ビハインドを背負うと、見ている僕らにも目に見えてチーム状態が失速し、パスの出どころをしっかり抑えられなくなり守勢に回ってしまう。
次節甲府戦では高い位置からの守備を心掛け、早い攻めで先制点を奪いたい。
さて。このようにアウェイで負け続けるアルビレックスだが、唐突ながら僕のアウェイ観戦ベスト3をここで紹介することにしょう。
=第3位=
なんといっても2002年11月16日の昇格の可能性がなくなった長居。あれは悲しかった。これで終わったんだと。もう昇格はないんだと。タイムアップして選手・監督が挨拶に来て、選手がいなくなるまで、いや選手がいなくなった後も泣きながらコールしつづけた。来年はJ1へ行こうと。選手と監督と俺たちと。来年こそは、と心に誓った一戦だった。
試合後、大阪の知り合いに会った。何しに来たの? って聞いてきたから、アルビレックスの試合を見に来た、って言ったら向こうは目が点になっていた。なに二部リーグの試合に熱くなってんの、って不思議がってた。お前に俺の気持ちが分かるかって。
=第2位=
2003年9月13日、好天に恵まれた福島あづま競技場での横浜FC戦。大勝した試合。あれ? これって7点入れて勝った試合だったっけ。そんな時期もあったんだね新潟って。(二部リーグだけどな!)マルクスが4得点、健太郎も新潟で初得点とまさに祭りだった。
天気もよかったし、メシも旨かった。帰りに寄った猪苗代のペンションもよかった。サポーター15人くらいでペンションを貸し切って夜中まで大騒ぎしたっけ。合宿と称したこの旅行は次の日はグランドを借りてミニサッカー。ブヨにぶよぶよ刺されてゲームどころじゃなかった。そんな37歳の夏でした。
=第1位=
2003年の第42節福岡戦。ここで決まれば昇格。気合も入りサポーターが大挙して福岡まで押し寄せた一戦は、ファビーニョの豪快ミドルで同点に追い付いたまではよかったが、その後福岡の古賀に決められ残念ながら敗戦。昇格は次のホームでの大宮戦に持ち越された。負けて悔しかったが、夜は中洲の屋台で飲み歩き。どの屋台にもアルビサポがいた。あちこちの屋台で飲み歩いていたら、楽しくて負けたことなどどうでもよくなってきた。それじゃいけないのかも知れないけど、そうでもしなけりゃやってらない、そうやって騒がなければどうにもならない、ホロ苦い37歳の初冬でした。
で、わざわざ過去を持ち出して何を言いたいのかというと、アウェイ観戦は楽しいよ、ってこと。
ただのサッカー観戦じゃない。ただの旅行じゃない。酸いも甘いも両方愉しめる、素晴らしい旅行なんだ。(J1に上がってからは酸っぱいことの方が多いがな!)
その土地の美味しいものも待っている。その土地の名勝も待っている。
スタジアムではアルビウェイも待っている。勝利もあるかもしれない。
そう、アウェイは楽しいぞ!負けても(苦笑)アウェイは楽しいぞ!
さぁ、アウェイへ行こう!!
2006年9月18日 15時28分 篠崎 徹
PROFILE of 篠崎 徹
しのざき とおる 1966年生まれ。東京都出身。W杯やアルビレックスJ1昇格など新潟サッカー界で一番オイシイ時期を新潟で過ごす。2004年に東京へ転勤。以後アウェイでのアルビレックスを盛り上げようと日々奮闘中。