レッズ戦はとても苦しい試合でしたね。雨でまともにパスもつながらない状況。そのため、ボールを奪ったり、失ったりを繰り返す非常にタフなゲームとなりました。中盤では、トラップの難しい状況につけ込んだ激しいボディコンタクトが多かったですし、最前線ではFWとDFがかなりやり合っていました。これは苦しい。
さらに、なまじ膠着しているだけに交代のカードも切りづらい。得点が入るまではお互いFWを一枚づつ交代するに留まりました。また、こちらは出場停止やケガで、レッズもアジアチャンピオンズリーグなどからくる疲労蓄積などでメンバーも入れ替わっていましたし、最初から苦しいチーム事情を抱えた同士の対戦だったわけです。
そんな2チームが苦しい試合内容で後半の終盤までスコアレスで進めていたってのですから、息が詰まるなんてレベルじゃないですよ。FIFA(国際サッカー連盟)が国際試合禁止って定めた高地にも負けていないかもしれません(※編集部注/FIFAは標高3000メートル以上の高地での試合を禁止、と試合規則を設けた)
僕のなかでは02年シーズンのビッグスワンでのセレッソ大阪戦に並ぶ苦しさだったわけですよ。森下的J2時代のベストゲームなアレを思い出しました。その試合は真夏の8月10日に開催された試合です。J2といえば、夏は連戦でグッタリというのはお約束。そんななかで、中盤を省略して派手に撃ち合い、かなり押し込まれながらも0対0だったという試合でしたねぇ。セレッソが大久保選手を欠いていたというあたりも、今回のレッズが田中達也選手を欠いたという点で似ている気がします。今でも思い出すだけで汗が出ますが、耐えるサッカーの楽しさを教えてくれた試合でもあります。
そうそう、ビックリすることに02年シーズンのセレッソ戦の次戦は大宮アルディージャ。今回も同じじゃないですか! 何か不思議な力が働いていそうなこの偶然(都市伝説的な怪しい当てはめ方をしているだけな気もしますが……)。となると、気になるのはそのときの結果ですよね。ご安心ください、1対0で勝利しています!!
タフなゲームのあとは疲れて厳しいのかな? なんて思いますが、こういう試合を経験してより強くなるのかもしれません。このあたりはマンガのドラゴンボールなどでおなじみの理論ですよね。もちろん、ドラゴンボールであればそこに仙豆を食べて体力回復! するわけですが、アルビレックスで仙豆にあたるのは、サポーターの声援でしょう。忍耐強いといわれる新潟人の心意気の見せどころなんだと思います! サポーターとして苦しい時期は終わっていませんが落ち込まず、応援していきましょう!!
2007年10月1日 21時05分 森下 英矢
PROFILE of 森下 英矢(もりした ひでや)
1981年生まれ。新潟市出身。新潟県を拠点に活動するお笑い集団「NAMARA」のピン芸人。アルビレックス新潟のホームゲームでは場内MCを務め、そのマイクパフォーマンスで4万人のサポーターの魂に火をつけている。趣味・サッカー、競馬、スキー。特技・料理。