こちらで次節の見どころを書いている某氏に“見どころだけ書いて本人行かないなんて行け行け詐欺だろ!”って言ったら、ついに見どころまでスルーされてしまったナビスコカップ(実は1回書いたのは本人のサービスで、ナビスコは基本的に対象外のようだ)。新潟の初タイトルと坂本隊長の3連覇がかかっているんだから、みんな、もうちょっとずつ、アゲアゲで行きましょう。
ってことで予選リーグの現状なんだが、1位が甲府で勝ち点9、2位新潟勝ち点4、3位鹿島勝ち点3、4位名古屋勝ち点1。で、新潟が全勝すると仮定すると(つーか、してくれ)新潟の勝ち点は13。甲府はウチとの対戦がふたつあるから最大で勝ち点12。鹿島も残り3勝しても勝ち点12。名古屋は7。まだ全勝すれば自力で決勝トーナメント進出の可能性がある。ということは、先日の名古屋のサテライトチーム(というか今の名古屋ってヨンセンが出てればあとの10人は誰でもいいんじゃないかって気がしてきた)から奪った勝ち点1がとても効いてくるではないか。ホームが2試合あるっていうのもプラス査定だ。大事なことは何度も言うといいらしいのでもう1回言っとく。
初タイトルと坂本隊長の3連覇がかかっているんだから、みんながもうちょっとずつ、アゲアゲで行こう。
で、リーグ戦。名古屋で完敗したあと、川崎戦、FC東京戦と連勝。通算2勝2分け1敗で現在8位。そしてなんと、得失点差+2。
得 失 点 差 が プ ラ ス 。
なんか自分はこれが一番うれしかったりもする。というか正直ドキドキしている。
ここまでの1カ月、リーグ、カップ戦合わせて6試合という、観ているこっちも相当疲れるほどのタイトなスケジュールだったんだけど、結構いろんなことがあった。矢野貴章が代表の試合に出たりもした。
そのなかでの月間MVPを個人的に挙げてみる。先日自分のブログで絶賛したので“本間勳”と言いたいところだけれど、ここではあえて“鈴木慎吾”の名前を挙げたい。
鈴木慎吾と言えば、名古屋に大勝した試合、2005年のホームだったか? 先取点のエジ(エジミウソン)のゴールは彼からのクロスだったが、実はその前に藤田俊哉をドリブルで抜いている。しかも、1回藤田の足に当たって跳ね返ってきたボールをもう1回跳ね返して抜いている。そのゲームのあと、自分はしばらくそれがわざと当てたのかどうかが気になって悶々とした日々を送っていた。しばらくして私は運よく、本人に確認できるチャンスがあって、そこで聞いてみた。
「最初、全然そんなつもりなかったんですけど、藤田の足が出てきたのが見えたんで、“この足利用できるかな?”と思って咄嗟に当ててみたらうまくいきました」
と、真っすぐ私の目を見て(こっちが照れるくらいに)答えてくれた。それを聞いた瞬間、自分は鈴木慎吾に心を鷲掴みにされた気がした(捉えようによっちゃぁ微妙に気持ち悪いが)。年上の藤田を呼び捨てにしたのにも、かなり萌えた。いや、いい男ですよ、鈴木慎吾。
開幕の大分戦は別として、それから3月の名古屋戦までは正直(?)な感じだったんだけど、エジミウソンが戻ってくると同時に(これも無関係ではないと思っているが)好調ぶりを発揮。素早い飛び出しと、正確なクロスでチャンスを演出。ところが、鹿島スタジアムでの試合でどうもケガをしてしまったようなのである。後半交代して外に出たときの彼の姿を見て、自分は彼が今後数試合出れなくても仕方ないなって思った。実際その後の練習も別メニューだったようだし、ああ、やっぱりなといった思いでいた。
ところが次の試合の川崎戦、何事もなかったかのようにスタメンに“鈴木慎吾”の名前があったわけで、いつもより彼の試合前の練習に注目して見ていた。自分は何人かの選手に対して、試合前の練習でチェックするところがあるのだが、彼の場合は練習の終わり頃、ボールを持たずにひとりでフリーランをいつもするので、それに一番注目している。具体的にどう見ているかはここでは省略するが、この日見て感じたことは、やっぱり足が痛いことは痛いんだなってこと。
ところが始まってみれば2アシスト含めてフル回転。足の痛さなど観ている者に感じさせず、交代するまで本当に集中して戦ってくれた。FC東京戦も予想に反して先発。やっぱり鈴木監督にとってもあのポジションの今のファーストチョイスはダントツで鈴木慎吾なんだってことだ。というか、左足でFKやCKが蹴れて、クロスの精度が抜群でなんて選手、ほかにいないというのも事実だな。マルシオと慎吾のコンビはかなり強力な武器だ。今後も彼の活躍をもっと観たいと思ってはいるけど、無理して長期離脱なんてことにならぬようくれぐれもお願いしたい。
そしてリーグ戦だって選手もがんばって結果出してます。みんながもうちょっとずつ、アゲアゲで行こう。(しつこい)
最後に、FC東京戦、途中から自主的にスイッチを切ってしまった選手が数人いたように見受けられたが、タイトなスケジュール故、自主的に温存したということに今のところはしておこう。
2007年4月9日 13時16分 村山 友康
PROFILE of 村山 友康(むらやま ともやす)
1967年生まれ。十日町市出身。神田先生が新潟に帰って来たということで、市陸で初観戦。元々浦佐の温泉旅館”てじまや”の主人とその周辺の人達が応援に出かけるために出していたバスを他人である村山が途中からバスジャックに成功。通称「魚沼バス」としてプロデュースし、アルビの観客動員に貢献している。ちょっと堅気には見えない顔をしているのが難点だが、魚沼周辺でアルビの友達を作りたい人は勇気を持って話しかけてみよう。(浜崎一さんより)