【コラム】特別顧問 梅山修氏に聞く

今日は、「サポーターズリンク新潟」運営委員会の特別顧問梅山修氏に話を聞きました。
(インタビュアーはサポーターズリンク新潟運営委員 浅妻信)

まずは、この会に関わることになったきっかけを教えて下さい。

選手を引退して1年、おかげさまで色々な方と知り合う機会が増えてきました。アルビレックスのゴール裏が、実は色々なグループの混在、構成によって出来ているということを知ったのも、恥ずかしながら引退後なのですが(笑)、そんなとき、サポーターの中から、「グループとグループとを繋ぐ組織を作りたい」「お互いの顔や、お互いがやっていることがわかる組織を作って、サポーターとしてもっと素晴らしい環境を作っていきたい」という声を耳にしました。
自分たちさえ良ければよいという考えではなく、あくまでもチームや全体のことを考える。そういう声がサポーターの間から聞こえてきたのが素晴らしいと思いました。
特定のグループから同じようなことを頼まれたとしても、それは断っていたと思います。繰り返しになりますが、自分たちの利益ではなく、まず第一に、他人の、そして全体のことを考える姿勢に共感しました。そして、現役時代に大いに励まされ、勇気づけられた恩返しというわけではないですが、僕に出来ることなら喜んで協力しようと思いました。

特別顧問ということですが、具体的には、会の中ではどのような仕事をなさっていますか?

(委員会が立ち上がる)準備段階から会議に参加」して、具体的な方向性を話し合ったり、各所の調整役を担ってきました。選手だったという経験を生かし、自分なりに、「選手だったらこう考えるんじゃないか」などの意見を伝えたり、必要に応じてほかのチームの事例を紹介したりしました。
僕も今ではアルビレックスのサポーターであるわけですけど、半面、まだちょっと違った立場でもあるわけで、いってみれば客観的な立場から意見を述べたり、アドバイスしたりしています。
今も、特別、仕事などがかぶらない限りは運営委員のミーティングなどにも参加しています。

ちょっと昔話になりますが、梅山さんが来られた2004年は一つのピークで、どの試合も超満員でした。その頃の印象など覚えていますか?

チームに移籍してきたのは2004年でしたが、ベルマーレ時代にこのスタジアムの洗礼を受けていまして、そっちでの印象が強いです。噂では、「新潟は凄いよ」と聞いていたけど本当に凄かった(笑)。スタジアムの周りは何もないのに、中にはいると、どこから来たの?と思うほど、オレンジ一色で超満員だし、こういうと、馬鹿にしているように聞こえるかもしれないけど、起こるはずもない場面で大歓声がおこる。こっちが圧倒的に押しまくっている中、スローインになっただけで何が起きたかと思うほど大歓声が沸き上がったり、逆に、こちらが全然ピンチでもないのに、やたらスタジアムが盛り上がってて、睡眠療法にかかったかのように焦らされたこともありました(笑)
あと、最初の話の続きになりますが、あの頃は、ゴール裏というのは一つの団体だと思っていたんですよ。全員がオレンジのシャツを着て、全員が声を揃えて凄いなと。

そのビッグスワンですが、最近、ちょっとお客さんが減っています。そのあたり元選手としてどう感じますか?

正直、残念なのは、昨季6位という史上最高の結果を残してもお客さんが減っているということ。ただ、選手としてやれることはピッチ上で最高のパフォーマンスを見せることだけですからね。僕自身、そう思ってプレーしていたし、それはどの選手も同じだと思います。
そうは言っても、スタンドの入り具合は選手間でも当然に話題になりますよ。「今日多いね!」とか言ってね。よりよいスタジアムの雰囲気、スタンドの声援が選手のパフォーマンスに相乗効果をもたらすのは間違いないと思います。

実は、この会結成のきっかけの一つに、新潟の売りである、あのスタジアムの一体感、熱狂を取り戻そうということがあります。陳腐な表現ですが、全員が力を合わせれば、単純な足し算でなく、例えばさっきおっしゃった相乗効果で、2+2+2が6ではなく、8にも16にもなると思うんですよね。
では、最後になりますが、サポーターズリンク新潟に対する期待と抱負を教えて下さい。

スタジアムで会えば顔を分かるけど、実はどういう人なのかは分からない。そんな人も多いと聞いています。人と人を繋ぐことによって、距離をもっと縮める。これがきっかけで何かが生まれるかもしれない。これは人生においてもハッピーなことだと思うし、僕がかつて脅威に感じたスタンドの一体感にも繋がると思います。
僕はもう引退した選手なのでピッチ上では表現はできません。なので、顧問という形ですが、自分なりに精一杯頑張って、この活動に共鳴、協力していきます。みんなで力を合わせて、是非、この素晴らしいチャレンジを成功させましょう!?

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